ようやく新米の入荷が始まりましたが、まだまだ高い。そこで、古いお米でもおいしくする方法があるんです。使うのは「ハチミツ」。

■コメと水を冷やして“甘さアップ”

 待ちに待った季節はまもなくの到来です。先月末、専門店のはずが「米がない」と嘆いていた、さいたま市の「角田商店」にも、新米の玄米がドドンと3トン入荷。安定的な仕入れのめども付いたそう。

 全国の田んぼでは収穫が急ピッチで進められています。そんな今だからこそ知っておきたい、新米のおいしい食べ方。プロに聞きます。

 まず訪れたのは、白米がいくらあっても足りなさそうなお店です。皆さん、白米の上にのせる、のせる、まだのせる。脂のたっぷり乗ったマグロに、カツオのタタキに、サーモンハラス。新鮮な海の幸などが食べ放題のランチは大人気です。

 こんなぜいたくなおかずに白米は必要不可欠なのです。一日に100合以上のお米が出るそうで…。

おさかな本舗 たいこ茶屋 嵯峨完大将 「大事です。やっぱり、おいしいお米が、ご飯があって、刺し身も生きてくる」

 そんな店には、お米の炊き方にも並々ならぬこだわりが。

おさかな本舗 たいこ茶屋 嵯峨完大将 「米は前日から冷蔵庫に入れて冷やしておいて、水も冷やしておいて炊く」

 お米と水を冷やす。実はこの方法、料理研究家の島本美由紀さんも一押しの新米の炊き方なんです。

料理研究家 島本美由紀さん 「お米は沸騰するまでの時間を長くして、じっくり炊き上げた方がデンプンがしっかりと糖分に分解されるので、よりおいしく、甘さも際立つ」

 水温を低くして沸騰までの時間を長くするのがポイントです。

料理研究家 島本美由紀さん 「(浸水用に)冷蔵庫で水が冷やしてあったら一番良い。水道水を使う場合は、お米を洗った後、氷を大体、米2合に対して3から4つのせて、水を目盛りのところまで注いで下さい。新米に関しては水分量が古米より多いので浸水時間は大体15分くらいで大丈夫です」

■古米が新米に!?隠し味に「ハチミツ」

 ちなみに、去年産の米も意外な調味料を加えることで新米に近付けることができるそう。

料理研究家 島本美由紀さん 「古米の場合は甘味が薄れている場合が多いので、みりん、酒を入れて下さい。(みりんや酒の)目安は2合に対して大さじ1加えて下さい。ツヤと甘味がプラスされて、おいしい炊き上がりになります」

 さらに意外なのが、ハチミツです。

料理研究家 島本美由紀さん 「ハチミツの場合は2合に対して小さじ1加えていただければ。ほのかな新米に近い甘さとツヤが生まれて、ご飯は冷めてもおいしくなる」

 それぞれの目安量を守れば調味料の味は悪目立ちすることなく、ぐっとおいしく仕上がるそうです。