走行中の東北新幹線の連結が外れるという前代未聞の事故は、時速約315キロで走行中に起きました。連結部分が外れた原因は依然、分かっていません。JR東日本では連結部分の緊急点検を始めています。

 きのう朝、宮城県を走っていた東北新幹線で車両の連結部分が外れました。当時、時速は約315キロで、はやぶさとこまちは自動的に非常ブレーキが作動し緊急停車しました。

 乗客「全く異変は無くて静かに停車して、いつもの何か一時的な停止、再開なのかなという感じの停車でした」

 新幹線の走行中に連結が外れるという40年以上の運行で初めての事故は、JR東日本によりますと連結部分は本来、時速5キロ以下にならないと外れないシステムになっていて、運転士は「いきなり非常ブレーキがかかった」と話しているということです。

 JR東日本東北本部は20日の会見で、事故の謝罪をしたうえで6万キロごとの定期検査や直前の検査では、異常は確認されなかったとしました。

 JR東日本東北本部高岡崇本部長「検査でも異常は認められませんでしたし、運転士も車掌も(盛岡駅での)連結作業の時に異常は無かったということでございます」

 トラブルがあった車両は現在、宮城県利府町にある新幹線総合車両センターで調査が進められています。

 調査では車両のデータや連結部分、機器の異常の有無を確認していますが、これまでに原因は分かっていません。

 JR東日本では、連結運行している全ての新幹線を対象に緊急の目視点検を進めています。

 JR東日本東北本部高岡崇本部長「このような事態を重く受け止めまして、速やかに原因を究明し再発防止に取り組むことでお客様の信頼回復に努めてまいりたい。この度は誠に申し訳ありませんでした」