東北大学が地熱開発に向けた地下測定の新しい技術を開発しました。岩石を掘る際に掛かるコストの大幅な削減が期待されています。

 地熱は安定的な再生可能エネルギーとして期待されていますが、岩石を掘る作業に高額な費用が掛かることなどから普及が進んでいません。

 東北大学の研究チームは、地殻応力という地下の岩にはたらく力の測定を通して熱水の流れを把握し、地熱開発に活用する世界初の技術を開発しました。

 坪谷歩香記者「直径が異なる2つの刃を使って岩を削って取り出し、この岩に掛かる力を測定するということです」

 地殻応力の測定は通常の土木工事では行われていましたが、新技術では従来より深く高温の現場での測定が可能となり、地熱開発に

活用することができるようになりました。

 地殻応力が分かると熱水の流れを把握できるため、従来より岩石を掘る作業を効率化してコストを大幅に下げられるということです。

 東北大学流体科学研究所伊藤高敏教授「この道具で得られた情報を使うと、開発コストを下げられる。開発コストを下げられれば普及が進むだろうということを想定しています」