一般ドライバーが自家用車などで客を運ぶ日本版ライドシェアが仙台市で始まってから、12月7日で半年です。11月は土曜日の稼働率が10%台などと、定着にはまだ時間が掛かりそうです。
日本版ライドシェアは、タクシー会社が雇用する一般ドライバーが許可を受けた時間帯に自家用車などを使って客を運びます。
仙台市では6月から始まり、金曜の午後4時台から午後7時台、土曜の午前0時台から午前3時台までに限って解禁されました。
タクシー不足解消を目的に始まったライドシェアですが、東北運輸局によりますと配車アプリで手配した際に乗車できたかを示すマッチング率は、ライドシェア導入前は土曜未明で76%から87%でしたが、導入後は100%近くになるなどタクシー不足は改善していると言います。
一方で、思うように進んでいないのが一般ドライバーの採用です。ライドシェアに参入しているタクシー事業者9社のうち、11月末時点で一般ドライバーを雇用しているのは2社にとどまります。
他の7社は、やむを得ず内勤の職員をドライバーとして登録し就業時間の一部をライドシェアの運行に充てています。
東北運輸局自動車交通部千葉将喜係長「一般のドライバーは、本業があって副業的に働いていただく方が多いのかなと思っております。ただやはり運行時間が1日4時間と限られているですとか深夜の時間帯ですとかで、なかなか思ったような働き方ができないと思われる方が多いのではと考えております」
宮城県タクシー協会高澤雅哉会長「そもそもタクシーが不足しているわけではないので、あえてライドシェアに乗るお客様がいない。まだまだライドシェアという仕組み自体が浸透していない、分からない方が多い」
宮城胃県タクシー協会によりますと、ライドシェアの車の稼働率は、スタートした6月でも金曜が50.0%、土曜が33.3%と決して高いとは言えませんでしたが、11月は金曜が32.8%土曜が10.7%と更に落ち込んでいます。
外国人観光客の多い東京都や京都府に比べ、仙台市ではライドシェアはまだまだ浸透していないというのが実感のようです。
宮城県タクシー協会高澤雅哉会長「国のほうで急にライドシェアというのが出てきて、我々もびっくりするくらいのスピードであれよあれよと始まった。今後、ライドシェアを根付かせていくのか、それともやはりタクシーを増やすのか、検証が必要だ」