ノーベル平和賞の授賞式が、10日午後9時からノルウェーで行われます。宮城県から出席する被爆者の木村緋紗子さんが、授賞式を前に「被爆の実相を世界に伝えたい」と思いを語りました。

 日本被団協代表理事木村緋紗子さん「世界にやはり発信したい。核兵器廃絶と戦争をやめましょうと私は伝えてきます」

 ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表理事で仙台市在住の木村緋紗子さん(87)は7日、宮城県の支援者らに見送られながら授賞式が行われるノルウェーに向け仙台駅を出発しました。

 広島市出身の木村さんは、8歳の時に爆心地から約1.6キロの場所で被爆し父親や祖父など8人の親族を原爆で失いました。

 日本被団協代表理事木村緋紗子さん「核兵器と戦争のない平和な世界を目指す運動をいたしましょう」

 同じ悲劇を繰り返して欲しくないと、50年以上にわたり日本被団協のメンバーとして国内外で自らの被爆体験を語ってきました。

 代表団とともに、表彰式が行われる首都オスロに到着した木村さんは9日、代表団のメンバーとともにオスロを散策しました。

 日本被団協代表理事木村緋紗子さん「レンガ造りってやはりいいねぇ」

 授賞式を前に木村さんは「被爆の実相を広く世界に伝えたい」と思いを語りました。

 日本被団協代表理事木村緋紗子さん「私の父親は、無念でならぬという言葉を残しながらあの世に去っていったんです。そういう人たちの思いを世界の人たちに発信していける場所だな、それがスタートだなって」

 ノーベル平和賞の授賞式は、10日午後9時からノルウェーのオスロで行われます。