猛威を振るう山火事。収束の兆しは見えていません。

 アメリカ西海岸のカリフォルニア州。13日、新たな火災が発生しました。

 現場は、ロサンゼルスの西に位置するベンチュラ郡。「オート火災」と名付けられ、強風警報が出されるなか、70人以上の消防士が懸命の消火活動を続けています。

 大規模な火災が相次いでいるロサンゼルス。横行しているのが火事場泥棒など犯罪行為です。

ロサンゼルス郡地方検事 「本日10人を起訴した。そのうち9人はパリセーズおよびイートン火災での略奪行為。1人は放火の容疑だ」

 なんと、周辺で火災が起きているにもかかわらず、放火をした人物までいたというのです。

 これまでに少なくとも25人が死亡し、被害を受けた住宅は1万軒以上。そうしたなか、住民の多くが厳しい現実に直面するとみられています。

 パシフィック・パリセーズの中心部です。ほとんどの住宅が焼けてしまっています。多くの住民が、住宅の保険に入れていなかったのではないかということです。

 現地ロサンゼルスの保険業者は…。

エージェント・インシュアランスグループ 中澤一郎氏 「去年3月ぐらいから、米系大手の保険会社がカリフォルニア(の住宅)の火災保険に対して更新をしないという通達を出したようです」

 アメリカでは近年、ハリケーンや山火事など大きな自然災害が多発。保険会社は災害リスクが高い地域での住宅保険の提供をやめる動きをみせているといいます。

 今回の火災では、現役の消防士も自宅を失いました。

記者 「この家ですか…。住んでいたのはどのくらい?」 自宅が焼けた消防士 「7、8年かな。火災現場には客観的な気持ちで行く。住人にとって最善のことから始める。消火作業をしたり、家から何かを持ち出したりするが、ここの場合はすべてなくなってしまった」

 しかし、同僚の消防士たちが焼け跡を探していると…。

同僚 「これは何だ?」

 出てきたのは、なくしていたという結婚指輪。自宅を失いましたが、大事なものを一つ取り戻すことができました。

 今回、被害が拡大した背景について、地元当局の対応を批判しているトランプ氏。

トランプ次期大統領 「ロスでは消火用の水がないなんて、ひどい話だ」

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