関東甲信では2日、断続的に雪が降り、東京23区の一部でも積雪となる可能性があります。一方、北海道では、雪景色を求め、多くの中国人観光客の姿がありました。(2月1日OA「サタデーステーション」)

■警報級の大雪の可能性も

澄んだ冬空を彩った箱根の花火。日中の最高気温は11.1℃と平年並みでしたが、夜はぐっと冷え込みました。

山梨から来た家族(神奈川・箱根町 午後7時すぎ) 「寒いですね。出てくるときに防寒(の用意)を持ってきた。(Qこんなに寒くなると思っていた?)思っていなかったです」

2日未明から、雪が降る可能性がある首都圏。気象庁によりますと、箱根周辺で10センチ、多摩地方で5センチ、東京23区で3センチの降雪予想などとなっています。今夜箱根に宿泊する人は、明日の予定の変更も考えているといいます。

千葉から車で訪れた家族 「タイヤのチェーンを準備してなかったので。凍ったりしたら困る。大雪になる前に早めに帰ろうかなと」

2日に首都圏に雪をもたらす雪雲は、1日、西日本で激しい雨を降らせました。鹿児島市では、激しい雨が降った影響で交差点の広い範囲が冠水。車が水の上をゆっくりと行き交います。広島では、高速を走行中のフロントガラスに打ち付けていた雨が、徐々に白く変わります。荒れた天気となった原因は、関東沖に近づく南岸低気圧の影響です。

テレビ朝日ウェザーセンター 村上公平気象予報士 「本来、南岸低気圧が関東にやってきても、東京周辺は雨で終わることが多いんですけども、今回はその低気圧が北から寒気を引きずり込みますし、1日で最も気温が低い早朝の時間帯から天気が崩れるということで、今回は東京でも雪の可能性が高まっています」

気温が予想より下がった場合、都内でも警報級の大雪になる可能性があると言います。3年前の東京都心では同じく南岸低気圧の影響で、都心でも2センチの積雪を観測。首都高が一部通行止めになるなどしました。

そして、4日から7日にかけては、数年に一度の寒波が襲来するという予報もあります。

村上公平気象予報士 「日本海側では災害級の大雪となる恐れもあります。大規模な立ち往生が発生したり、停電などが発生する恐れがあります」

■受験生からは心配の声

東京都心の2日の予想最高気温は7℃。心配の声は東京でもー。

報告・庄賀由花ディレクター(東京・上野公園 午後6時半すぎ) 「日が暮れてぐっと冷えこんできました。ストーブの周りには人が集まっています」

イベントの来場者 「夕方になるにつれて手先・足先が冷えてきてめっちゃ寒い」

毎年、中国の春節にあわせて行われているイベント。中華料理の店などが並び、期間中およそ10万人が訪れるといいます。開催は2日までですが、気になるのは交通機関です。

イベントの出店者 「(雪で)交通がトラブルになったりするとお客さんの入りが悪い」

JR東日本は、2日の降雪の状況により一部列車に遅れや運休が発生する可能性があるとしています。

首都圏では中学受験のピークを迎えていて、大学入試も始まっています。東京で試験を受ける受験生は…

山口から来た受験生の親子 「予報を見て雪が降るというのはわかったので傘は持ってきている。公共交通機関の遅れがやっぱり気になります」

地方から来る受験生には、ある苦労もありました。

広島から母親と来た受験生 「(試験会場の)周辺探したけど、ホテルがすごく高かったのと、残っていなかったので、ゲストハウスをとりました。(Qゲストハウスはひとり一泊いくら?)7000円くらい。(Qゲストハウスで勉強できた?)あまりできないです」

大手ホテルによると、春節と受験が重なるいまの時期の平均客室単価は、去年と比べ1000円増え、1万3000円になっているといいます。

■雪景色求め賑わい 課題も浮き彫りに

ことし、春節期間の旅行先として、一番人気の日本。北海道には、多くの人が雪を求めてやってきます。

報告・小山颯ディレクター(北海道小樽市) 「雪の中を観光客を乗せたバスが進んでいます」

小樽天狗山ロープウェイは、外国人観光客が去年に比べ倍以上となったそうです。

2人組の中国人女性 「雪がキレイだね」 「写真を撮ってあげるよ」

ちょうどこのとき、山頂付近はホワイトアウト。視界がありませんでした。

中国人女性 「山頂に行っても(雪で)見えないかもね…」

ロープウェイに乗ることおよそ5分。山頂付近に到着。晴れていたら、景色を楽しむことができましたが、それでも珍しい雪に外国人観光客は大はしゃぎ。

台湾からの観光客 「初めて北海道に来ましたが、もう最高です。雪が降って景色がとてもキレイです。雪景色をたくさん撮りました」

北海道では至るところで行列を作る観光客の姿がありました。美瑛町では…。

報告・矢谷一樹ディレクター(北海道美瑛町) 「あ、この先、人だかりできています。車も何台か駐車されています」

ゆうに300人を超える人だかり。カメラを向ける先には、白銀の中にそびえ立つ、一本の木。美瑛町の観光スポットの一つで、「クリスマスツリーの木」と名付けられています。

上海からの観光客 「中国のSNSにここの景色もアップされていて、とてもきれいだったので、ここを選びました」

渾身の一枚を撮るために、様々なポーズを決める人たち。こちらの女性にはどうしても撮りたい写真がありました。

上海から来た観光客 「SNSでアップされた写真を見て、自分たちも絶対に撮りたいと思って(駅から)30分も歩いてきました」

人気の一方で課題もあります。撮影する観光客が車道を占拠してしまうことから、町はクリスマスツリーの木の周辺、およそ300メートルを駐車禁止に。警備員4人態勢で注意を促します。

警備員「はい、タクシー曲がります」「ジャストモーメント」

美瑛町は、混雑が予想される21日まで規制すると言います。