石破総理大臣は国会でUSスチール買収を巡るアメリカ鉄鋼大手トップの日本に対する批判を「事実誤認、偏見に満ちたもの」と指摘しつつも、取り合わない考えを示しました。

日本維新の会 阿部総務会長 「(日米首脳会談の際に)現地メディアの前で、クリーブランド・クリフスCEO(最高経営責任者)の不適切発言に対する明確な抗議声明を出すべき」

石破総理大臣 「ご指摘の企業のCEOの発言というのは事実誤認、偏見、そういうものに満ち満ちたものであって、こういうものに対して私どもとしてコメントを出すつもりはございません。一体、何を考えてんだということであって、このことは良識のある人なら分かることでございます」

 日本製鉄によるUSスチールの買収計画を巡って先月、クリーブランド・クリフス社のCEOは「日本は邪悪だ」などと批判していました。

 日本維新の会は今月7日に予定される日米首脳会談で、石破総理からトランプ大統領に対して「この買収問題を取り上げ、日本の正当な経済活動を守る姿勢を明確に示すべき」と迫りました。

 石破総理は「今後とも必要な発言をしていかねばと考えている」と述べるにとどめました。

 政府関係者によりますと、石破総理は首脳会談でバイデン前大統領が決めた買収計画の中止命令についても取り上げる方針だということです。