新年度予算案を巡る与野党の協議が大詰めを迎えるなか、安倍派の元会計責任者の参考人聴取の調整が土壇場になって再び難航し、国会審議が滞る異例の事態となっています。

 (大石真依子記者報告)  参考人聴取は20日に行われる予定でしたが、本人が質問内容などに難色を示したことから野党が反発しています。

安住衆院予算委員長 「実態解明のためにやるわけであって、質問の中身や公表するかしないかまでくちばしを入れてくるなんて話は、委員長として看過できない」

 野党側は「聴取が予算案の採決の前提だ」と主張し、19日午前、自民党は21日以降、採決の前に実施する方針を伝えました。

 一方、予算案の修正に向けた与野党の協議は山場を迎えています。

 与党と維新は断続的に協議し、私立高校の支援金などを巡って最終調整を続けています。

 調整がつけば、20日にも石破総理と吉村代表が会談し、合意文書を交わす見通しです。

 また、国民民主党とは年収の壁を巡り、19日夕方に再び協議が行われます。

 18日に提示された自民案には国民民主に加えて、公明も「制度が複雑だ」などと反発していて、合意できるか不透明です。

 自民党の幹部は「予算案への賛成まで見据えると、軸は維新だろう」と話していて、ギリギリの調整が続いています。