岩手県大船渡市の山火事は、上空からの放水など消火活動が続けられています。現地に派遣されていた宮城県南三陸町の消防隊員が、現地の厳しい状況を振り返りました。

 気仙沼・本吉広域消防本部、南三陸消防署の千葉誠司令は、都道府県の枠を越えての緊急消防援助隊の第2次派遣隊として1日から4日間、消火活動に当たりました。

 南三陸消防署千葉誠司令「火が横一線になっていてふもとに向かって迫っているという状況でした。周囲の立木にも燃え移っていて、火が高く上がっている状況が見て取れました」

 炎は隊員たちの目の前まで迫り、地上での活動はホースによる放水と約20キロのタンクを背負いながら手で水を噴射するジェットシューターが頼りでした。

 南三陸消防署千葉誠司令「林野火災ですと斜面での活動は通常の火災に比べてかなりの疲労度があると思います。ホースを伸ばす行為に対してもかなり困難がありますので、十分気を付けながら隊員の安全管理を図りながら活動しています」

 今回の山火事は、平成以降で国内最大規模となりました。

 表面だけ消しても土の中に火種が残っているため、消し止めた物が次の日にまた燃えているということも見られたということです。

 現地では、6日もヘリコプターによる上空からの放水が行われるなど、消火活動が続けられています。

 南三陸消防署千葉誠司令「大船渡市民の方は不安な思いをされていると思うので、不安をいち早く取り除けるように精一杯活動していただければと思います」