米の価格高騰を受けた政府備蓄米の入札が、10日から始まりました。農家からは価格の安定を期待する一方で、本当に価格が下がるのかとの声が聞かれました。
円滑な流通を目的に政府が行う備蓄米の放出で、初回は宮城県産ひとめぼれなど15万トンが入札に掛けられJAなどの集荷業者を対象に入札が始まりました。
宮城県大崎市古川でひとめぼれを6ヘクタール作付けしている佐々木俊悦さんは、米作りが本格化する春を前に種もみを水に浸す作業が始めています。
佐々木俊悦さん「備蓄米の入札が始まりますが、我々生産者と消費者にとって安定した値段を出していただきたいと思っています」
肥料や燃料費などの生産コストが以前より3割ほど増し、厳しい経営が続いていた佐々木さんは2024年、ようやく米の買い取り価格が高くなったことに安堵する一方、小売価格の高騰が続く現状に備蓄米の放出で価格が下がるのか注視しているといいます。
佐々木俊悦さん「価格は生産者から見れば上がりはしないが下がらないと思ってます。消費者も米が高くなると米離れになるのが私たち生産者、農家の心配かなと思っています」