イギリスのチャールズ国王は「イギリス連邦の日」に合わせ声明を発表しました。アメリカのトランプ大統領がカナダの「併合」を主張するなか、連邦の結束を呼び掛けています。
チャールズ国王は10日の「イギリス連邦の日」に合わせた声明で、「不確かな時代のなか、我々の相違が強みや学びの機会ではなく問題であると考えるのはあまりにも簡単だ」と指摘しました。
そして「世界の人々を結びつける連邦の力は、時の試練に耐え、これまで以上に重要だ」と述べました。
アメリカのトランプ大統領がイギリス連邦の加盟国であるカナダに対して、広範囲な関税を課すことを示唆したり、「アメリカの51番目の州になるべき」などと発言するなか、連邦の結束を呼び掛けています。
一方、チャールズ国王は4日、空母「プリンス・オブ・ウェールズ」を視察した際、イギリス海軍の制服にカナダ軍の略綬を着けていました。
これまでも国王がカナダの勲章を着用することはありましたが、王室ファンらは「国王は私たちと世界にメッセージを送っている」「エリザベス女王もしたように、服装を通じてメッセージを伝える方法だ」などと反応しました。
エリザベス女王も、ロシアの侵攻後、ウクライナ国旗を彷彿とさせる黄色いコートと青い花を添えた帽子姿でイベントに登場しました。
また、2017年にEU(ヨーロッパ連合)からの離脱交渉が始まった際には、EUの旗に似たデザインの帽子を被って議会の開会式に出席するなどしていて、王室メンバーはその時々の思いをファッションに込めていると指摘されています。
画像:BBC Studio Events