日本将棋連盟の羽生善治会長は、女流タイトルの最高位「白玲」を通算5期獲得したら、「棋士」の権利を与えるという制度の変更を進めていることを明らかにしました。

 将棋のプロは性別を問わない「棋士」と女性のみの「女流棋士」があります。

 棋士になるには、養成機関である「奨励会」を突破するか、女流棋士が編入試験に合格する必要がありますが、これまでに女性の棋士は1人も誕生していません。

 新しい制度案では女流タイトルの最高位「白玲」を通算5期獲得して「クイーン白玲」の称号を得た場合、「棋士」になる権利を与えるというもので、今月、棋士や女流棋士に説明したということです。

 6月6日の棋士総会で承認されれば施行されます。

 現在、この「白玲」を保持しているのは西山朋佳女流三冠で、通算3期獲得しています。

 西山女流三冠は棋士編入試験で2勝3敗と、女性初の棋士まであと一歩に迫っていました。

 羽生会長は「女流最高棋戦の白玲の価値をどう高めていくか。棋士になる権利という今回のプラスアルファの形もいいのではないかと考えた」ということです。

 また、白玲戦は今季から現在の賞金1500万円を4000万円に増額し、さらに副賞となる1000万円の特別賞も優勝者に贈呈することが決まりました。