日本銀行の植田総裁はG20閉幕後に会見し、アメリカの関税政策の影響を「特に注意して見ていく」としたうえで、今後の利上げについては最新のデータなどをもとに判断していくと述べました。

日本銀行 植田和男総裁 「関税の影響に関するいくつかのメカニズムに関連するデータについては、当然特に注意して見ていきたいと思う」

 植田総裁は、関税が貿易や物価などに与える影響が世界的なサプライチェーンに波及する懸念を示しました。

 また、「各国ほぼ同じ様なことを考えていると感じた」として、得られた情報を精査して「日本経済の見方を構築するところにつなげたい」と述べました。

 今後の利上げについては、基調的な物価が安定的に2%上昇するとの日銀の見通しが実現するか見極めるとしたうえで、「予断を持たず丁寧にデータを見て、それに応じて適切に政策を判断していく」と従来の考えを繰り返しました。