下水の中に含まれる新型コロナウイルスの量から今後の感染者数を予測する東北大学の調査で、今週の仙台市では過去最多となった先週からほぼ横ばいで推移するとの結果が示されました。

 東北大学大学院工学研究科の佐野大輔教授のグループは、毎週仙台市内の下水処理場から下水を採取して、検出された新型コロナウイルスの量から次の1週間に発生する感染者数を予測しています。

 1月から今週までの実験結果をまとめたグラフです。赤い線で示したものが研究による予測値で、青い線で示したものが実際に確認された感染者数です。

 先週は、3030人の予測値に対して実際に確認された感染者数は3170人でした。 仙台市の1週間の感染者数としては過去最多を更新し、伸び率は前の週と比べ6パーセント上がりました。

 今週の仙台市内の感染者数は、先週の実測値を100人ほど下回る予測です。

 東北大学大学院工学研究科佐野大輔教授「1月に入ってから初めてなんです。毎回、先週の実際の値よりも増えるという予測だったのが、今回は少しだけですが減る予測なので、横ばいであるのは間違いないのかなと」

 佐野教授は、感染者数の伸びは鈍るものの急激に減るには時間がかかるとしています。 佐野大輔教授「1月2月と続いてきた感染者数の大幅な増加は、今は多分落ち着いていてそれが下水の調査結果に反映されていると思うんですけど、過去6週間の今までの推移を見るとまだ急激に下がる状況には至っていない」