東日本大震災から来月で11年です。宮城県の南部、山元町の震災遺構「中浜小学校」の近くでは、今年も全国から寄せられた黄色いハンカチが掲げられました。
中浜小の近くでは2011年から毎年、「やまもと語り部の会」のメンバーらが黄色いハンカチを掲げていて、23日は10人ほどでおよそ450枚のハンカチを入れ替えました。
ハンカチには震災直後に応援職員を派遣した兵庫県多可町や北海道美幌町など、全国から寄せられたメッセージが書かれています。
メンバーの1人、井上剛さんは震災当時、中浜小の校長でした。学校は2階まで津波に襲われましたが、屋上に避難した児童や住民ら90人は全員が無事でした。
井上剛さん「この11年間、山元町の方たちはいろいろな困難を乗り越えてきた時間だと思っている。その意味でもこの黄色いハンカチが頑張っていこうという気持ちを表しているものかなって思っています」
毎回作業に加わっている井上さんは、黄色いハンカチに教え子の成長を願う気持ちも込めます。
井上剛さん「ずっと子どもたちの成長を見ていますから、とってもたくましく育っていますので、これからもがんばれよ、負けるなよって伝えていきたいと思っています」