10億円余りを不正に集め、出資者の1人を殺そうとした罪に問われた男の裁判で、仙台地裁は男の殺意を認定し、懲役10年などの判決を言い渡しました。
起訴状などによりますと宮城県気仙沼市の無職、伊藤晃宏被告(35)は2019年から2020年にかけて、配当を支払う約束をして約10億4000万円を不正に集めた出資法違反の罪と、201912月に、出資者の男性1人をレンチで殴るなどして殺そうとした殺人未遂などの罪に問われています。
伊藤被告は、殺人未遂については無罪を主張しています。
仙台地裁は2日の判決で「背後から殴られた」などとする男性の証言は、現場の血痕や目撃証言などから信用できる、また、事前にレンチを準備していることから犯行は計画的だったなどとして、伊藤被告は殺意を持って男性を殴ったと認定しました。
その上で「うその発覚を恐れた身勝手な犯行だ」などとして、懲役15年、罰金300万円の求刑に対し、懲役10年、罰金300万円の判決を言い渡しました。