16日の地震で、東北新幹線が脱線したことを受け、現地調査に入った国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官は、新幹線が停車する直前か止まってから脱線したとの認識を示しました。
東京発仙台行きの東北新幹線は、16日の地震で、宮城県の白石蔵王駅から南に2キロの地点で脱線しました。乗客75人にけがはありませんでした。
国の運輸安全委員会は、重大事故に当たるとして、鉄道事故調査官2人を現地に派遣し、脱線した状況の調査を始めました。
17日の調査の結果、走行中に脱線した際、レールの上を車輪が乗り上げてできる「脱線痕」と呼ばれる痕が見当たらなかったことから、停車する直前か止まってから大きな揺れが来て、脱線したとの認識を示しました。
1回目の地震で停車して、2回目の地震で脱線した可能性もあるということです。
新幹線は、17両編成のうち16両が脱線していて、右側に脱線した車両もあれば、左側に脱線した車両もあったということです。
調査官は、18日以降、乗務員の聞き取りなどを行う予定です。
脱線の影響で、東北新幹線は、那須塩原から盛岡の間の上下で、運転を見合わせていて、JR東日本は、仙台・福島間は被害が大きく、3月中の復旧は厳しいとしています。