春の褒章の受章者が発表され、宮城県内からは8人が選ばれました。

 褒章は仕事や学問、芸術など様々な活動を通じて社会に貢献した人に授与され、県内からは8人が選ばれました。

 このうち、進んで社会奉仕に従事した人に贈られる緑綬褒章は、仙台市青葉区の熊野志保子さん(83)ら2人が受章しました。

 熊野さんは、県視覚障害者情報センターで約30年にわたり、本を点字に訳す点訳のボランティアに取り組んでいます。

 熊野志保子さん「点字は、区切ることによって意味が分かるようになるんですね。その区切り方、一番大事なのはその区切り方」

 1992年に点訳のボランティア活動を始め、これまでに本や参考書など計748冊、7万659ページを点字に翻訳してきました。

 点字による表現が難しい図形やグラフなどが記載されている数学や理科の参考書も点訳し、視覚障害を持つ学生の学習環境の向上に貢献してきたほか、多くの後進の指導にも当たってきました。

 熊野志保子さん「点字っていうのは1人でできることじゃないので、だから奉仕会(ボランティア仲間)みんなでいただいたような形になると思います。(受章したことで)こういうことをしてる人がいるっていうことを知ってもらいたいと思います」

 また、長い間1つの仕事に励み模範となった人に贈られる黄綬褒章は、松島町の千葉嘉春さん(68)ら2人が選ばれました。

 公共の仕事に尽くした人に贈られる藍綬褒章には、大崎市の木村和彦さん(66)ら4人が選ばれました。