宮城県の秋の味覚はらこめしを提供する飲食店が、サケの漁獲量の減少で苦境に立たされています。

 サケの煮汁でご飯を炊き、サケの身とイクラを乗せた郷土料理はらこめしを販売する亘理町のおしか商店です。

 例年9月1日に販売を開始しますが、10日ほど遅らせることを決めました。

 国内で捕獲されるサケが減っていて、食材を十分に確保できないためです。

 国内のサケの漁獲量は2007年度は21万トンほどありましたが、2020年度は約5万6000トンと3分の1以下に減っているのです。

 おしか商店森義洋さん「原料が本当に地元でとれないということが続くとやはり亘理の文化、はらこめしの文化というのはどんどんどんどん廃れていってしまうのかな」

 漁協によりますと、サケの卸売価格も4年前は1キロ約800円でしたが、最近は1500円にまで高騰しています。

 おしか商店では、1300円だったはらこめしの弁当を2000円に値上げせざるをえなくなりました。

 おしか商店森義洋さん「売り上げが下がろうと継続していくことの方が大事だと思ったので、値上げするという風に決めました」

 森さんは「厳選したサケを使ってはらこめしを作っているので、ぜひ味わってほしい」と話しています。