旧優生保護法による強制不妊手術をめぐる控訴審で、浅野史郎元宮城県知事が証言台に立ち「この問題に気付けず、忸怩たるものがある」と述べました。
この裁判は、県内の60代と70代の女性2人が、旧優生保護法のもとで不妊手術を強制され人権を侵害された上、国が救済のための法律を作らなかったとして、国に対して計7150万円の損害賠償を求めています。
一審では旧優生保護法の違憲性は認めましたが、損害賠償を請求できる期間を過ぎているとして訴えを棄却していました。
11日の裁判では、旧厚生省の元官僚で1993年から2005年まで知事を務めた浅野史郎さんが、2018年1月の提訴まで旧優生保護法の問題に気付かなかったと証言し「なぜ気付けなかったのか忸怩たるものがある」と述べました。
浅野史郎元知事「とんでもないことが法律に基づいてされていたということを知らないっていうのは何でなんだろうなと。どうして私でさえそれが気が付かない状況になっていたのだろうか」
次回の裁判は、2023年1月に開かれ結審する見通しです。