風力発電の風車などが景観に与える影響を3Dシミュレーションで説明するシステムを、東北電力のグループ会社などが発表しました。
このシステムは東北電力グループの環境コンサルタント会社、東北緑化環境保全が新エネルギー・産業技術総合開発機構と共同で研究しています。
東北緑化環境保全によりますと、このシステムでは風力発電所や太陽光発電所などの完成イメージを、立体的にほぼ正確に再現することができます。
また、環境省の植生データなどを基にシミュレーションを行うことで、生態系を守りながら建設を進められるということです。
東北緑化環境保全宮本保彦社長「開発行為と自然景観の保全については、一部相入れないところはあるんですが、きちんとシミュレーションしていくことによって、人間にも役立ち自然にもやさしいという形のものを作り上げていくことに役立てることができるのではないか」
再生可能エネルギーの開発をめぐっては、景観を損ねる懸念などから地域住民が反対する例が増えています。
宮城県でも、7月に蔵王で関西電力が計画した風力発電が住民の反対で撤回に追い込まれました。
東北緑化環境保全では、このシステムを住民との円滑な合意形成などに活用していければとしています。