東北電力は、家庭向けの規制料金について2023年4月からの値上げを経済産業省に申請しました。値上げ幅は平均3割を超え、申請どおり認可されると平均的な家庭でひと月2700円余りの値上がりとなります。
東北電力が申請したのは、家庭向け電気料金契約の8割近くを占める規制料金の値上げです。
値上げ幅は平均32.94%で、申請通り認められると代表的なプランで平均的使用量の場合ひと月当たり2717円値上がりし、1万1282円になります。
値上げの理由としては、円安やウクライナ情勢を背景に天然ガスや石炭など火力発電に使う燃料が高騰していることを挙げていて、2022年度の決算は2年連続の赤字となる見通しです。
東北電力樋口康二郎社長「電力の供給コストが電気料金の収入を上回る、いわゆる逆ザヤの状態が継続している。非常に厳しい状況にあると認識しています。ぜひ安定供給を確保するために苦渋の決断だったということをなにとぞご理解賜りたいと思います」
東北電力では、営業所の集約による人員削減などの経営努力を進めるとしています。
規制料金の値上げが認められれば、東日本大震災後の2013年以来となります。
この時は11.41%の申請に対し、認可されたのは8.94%でした。
なお、認可の必要のない家庭向けの自由料金については、12月から先行して値上げします。