12日から始まるG7仙台科学技術大臣会合で、各国の閣僚たちが視察する次世代放射光施設ナノテラスで看板の除幕式が行われ、心臓部に当たる装置が報道陣に公開されました。
東北大学の青葉山キャンパスに建設中の次世代放射光施設ナノテラスは、1ミリの100万分の1のサイズ、ナノの世界まで物質を見ることができる巨大な顕微鏡と呼ばれる施設です。
12日から始まるG7仙台科学技術大臣会合で各国の閣僚が訪れる視察先の一つになっていて、11日に除幕式が行われロゴマークがお披露目されました。
また、2024年度の運用開始に向け工事が最終段階に入った内部が公開されました。
川原千夏子記者「ナノテラスの心臓部、電子を発生する装置です。発生した電子は110メートル先を通って、リングに到達します」
公開されたのは、ナノテラスの根幹である放射光を作り出すための電子を発生させる装置です。
電子は110メートルの直線の管の中で加速し、ほぼ光の速度まで到達します。
その後、1周349メートルのリング型の装置に移りぐるぐる回ることで、太陽の10億倍明るい光を作り出します。
この光によって、ナノサイズの小さなものまでくっきりと見ることができます。
最先端の科学技術を詰め込んだナノテラスは国内で10カ所目になる放射光施設で、12日から始まるG7科学技術大臣会合を仙台市に誘致する決め手にもなりました。
次世代放射光センター内海渉センター長「ナノテラスをG7の大臣クラスの科学技術大臣の方々に見ていただくのは絶好のチャンスだと思っておりますし、建設中に見ていただくというのも非常にまれなこと。未来にはばたく息吹を是非とも感じていただければと思っています」