宮城県南三陸町では、新型コロナの感染拡大で中断していた海外からの教育旅行の受け入れを3年ぶりに再開しました。地域経済を支える観光業が大きな打撃を受けただけに、関係者は団体旅行の受け入れに期待を高めています。

 南三陸町を訪れたのは、台湾の台南市にある高校の生徒ら約60人です。

 15日から5泊6日の日程で教育旅行を行っていて、16日は震災復興祈念公園などを巡り津波による被害状況や災害への備えを学びました。

 台湾の生徒「まず私の両親に伝えたい。両親はこちらに来たことが無いので、震災であったことを話したい。そして自分の両親や友人を大切にしたい」

 南三陸町は、2015年から台湾からの教育旅行の受け入れを開始し、コロナ禍前の2019年には12校まで増加しました。

 しかし、新型コロナの影響で2020年の3月以降は中断していました。

 今回の教育旅行では、新たに南三陸町の海産物を味わうバーベキューを組み入れたり、一般家庭に分散して滞在する民泊を利用してもらったりすることで、観光面でも南三陸町の魅力を体験してもらう内容になっています。

 南三陸観光協会菅原きえさん「学生の皆さんにこの町に来ていただいて、震災で多くを失った町ですが、みんながんばって生活をしている、生きているというところも見ていただきながら、街の活性化につなげていけるような、教育旅行としてもその一翼を担えればと思っている」

 台湾からの教育旅行について、南三陸町では2023年度に6校の予定が入っています。