JR仙台駅東口に建設されたヨドバシ仙台第1ビルがオープンしました。1日夜から入店を待つ人の姿もあり、大きな注目を集めています。

 新田智紀記者「開店30分前になりました。店舗前には約300人が列を作って、開店を待ち望んでいます」

 2日にオープンしたヨドバシ仙台第1ビルは、家電量販店や衣料品などのテナントも入居する複合商業ビルです。

 先頭の大学生「1日の午後9時から並んでいます。仙台駅の近くに大きな建物が建って、わくわくさせてくれてありがとうという感じ」開店を待つ客「空気清浄機が魅力的と感じて安いので買おうかなと」「(オープンに合わせて)東京から来て、宮城に友達がいるのでついでに会いに来た」

 午前9時半にオープン、約600人が続々と入店しました。

 2階から4階には、ヨドバシカメラマルチメディア仙台が入居。売り場面積はこれまでの1.5倍で家電量販店として東北最大級です。

 新田智紀記者「オープンセールとして節電モデルのエアコンや冷蔵庫、節水モデルの洗濯機などが通常よりも安い価格で数量限定で販売されています」

 家電フロアの客「明るくていいですね広くてね。電子レンジを買いました。すごく安かったのですぐ決めました」

 ビルの5階は衣料品販売のユニクロやGU、靴販売のABCマートなど11のテナントが出店しています。

 買い物客「冷蔵庫を買いに来たとしても、色々商品があるので他の物も欲しくなってしまう。何でもそろううのでびっくりでした」 7月末からは順次、飲食店の営業も始まります。

 ヨドバシカメラマルチメディア仙台原雄一店長「駅前で東口を出てすぐという形で出店することができました。駅の中心部から街を盛り上げていければ」

 仙台市中心部の新たなにぎわいの創出へ、東北の玄関口が大きな注目を集めています。

七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト
 「仙台駅東口開発の目玉である旗艦店の開業で、東口の魅力向上、東西間の往来増加など中心部の活性化が期待できます。
 仙台は東北の交通の拠点で、ほとんどの東北の主要都市が日帰り圏内です。実質の商圏人口は、600万人を超えています。駅に隣接した商業施設の開業ですから、交流人口の拡大効果もとても大きいです。
 東口は、時間貸し駐車場などの更地が目立っています。例えば、東口の高速バス発着拠点を集約し利便性を向上させることで、東口が仙台の新しいゲートウェイにもなり得ます。人流が増えることで、商業・飲食・レジャーなどサービス産業の投資の呼び水になり、更には周辺への開発波及も期待できます」

 ヨドバシ仙台第1ビルは、1階が飲食店街、2階から4階までがカメラや家電などを扱ういわゆる売り場になります。6階にはレストランが入っていて、その上は600台の駐車場になっています。
 注目が、9階から12階で広い面積がオフィスになっています。

七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト
 「2023年の仙台市は、オフィス開業の当たり年です。仙台市中心部に、年内だけで6棟ものオフィスビルが完成します。これは非常に珍しいことです。
 過去10年間の仙台市のオフィスの供給量は、床面積で1万7000坪。この1年で供給される床面積は1万5000坪になる見込みです。
 この数字からみても、この1年間で供給されるオフィスの量はとても多いことが分かります。
 過剰供給の懸念がありますが、ITに対応した最新型の高機能オフィスの需要は根強く、最新型のオフィスの選択肢が増えると企業の移転や進出が促進され、更には働く環境も整うので優秀な人材も集めやすくなります。 それが結果として、仙台市中心部の活性化につながる。仙台経済圏の足腰がすごく強くなると期待しています」