台風や前線の影響で、西日本などでは冠水した道路で車が水没する事故が起きています。宮城県はまもなく出水期を迎えますが、車が水没してしまった場合どのようにして脱出できるのか。専門家に聞きました。
JAF=日本自動車連盟では、車の水没から身の安全を守るためのVR映像をインターネットに掲載しています。
冠水した道路に車を水没させる実験映像では、2分後には足元まで浸水し、既にドアが開かないほどの水圧が掛かっています。
そして、浸水から5分後。
上野比呂企アナウンサー「みるみるうちに水の高さが増してきて、顔のすぐ下まで迫ってきていますね。これはかなり怖いですね」
この状況で、どのように脱出できるのでしょうか、JAFでは、車内から脱出するための専用の工具を備えておくことを推奨しています。
JAF宮城支部広報担当三部司さん「まず、シートベルトを外していただく必要があります。ただ、冠水している場所に飛び込んだ際にエアバックが開いてしまって、シートベルトがロックされてしまう可能性があります。その場合は、脱出用のハンマーを用意していただくと、カッターも付いていますのでシートベルトを切断していただきます。ハンマーで窓ガラスの縁の近くを叩いて割って、窓ガラスから脱出するような形になります」
JAFによりますと、2022年度に宮城県で水没した車への出動依頼は254件で、このうち248件が2022年7月に大崎市や松島町などで大きな被害の出た豪雨での出動です。
JAFでは、出水期に入る前に早めの備えを呼び掛けています。
JAF宮城支部広報担当三部司さん「日頃からハザードマップを確認し、危険な場所を確認していただきたいのと、万が一何かあったらJAFの方にご依頼いただければと思います」