宮城県議会議員選挙は、22日の投票に向けて論戦が繰り広げられています。専門家は県議会の権限は大きいとして、投票を促します。
県が主導する4病院再編構想について話し合われた8月末の県の審議会で、県が示した案に委員から反対意見が相次ぐと村井知事はこのように発言しました。
村井知事「私の考えに変わりはございません。私がやったことに対して止めることができるのは県議会だけ」
波紋を呼んだこの発言について政治学の専門家は、県の重要な意思決定をするのは県議会であり法律的に間違っていないと話します。
東北大大学院河村和徳准教授「知事が提案したものを例えば予算を提案して、議会が議決をして初めて予算となる。(知事にとっては)最後に議会が議決してくれないと決まらない。議会の役割って本当はすごい重要なんですよ」
宮城県議会の現在の勢力は、県政与党と呼ばれる自民党や公明党などの会派の議員が、過半数を大きく超える38議席を占めています。
今回の選挙でどのような議会構成になるかは、5期目の中間点を迎えようとしている村井県政の先行きを左右します。
県議選では、村井県政への評価以外にも問われていることは数多くあります。
震災からの復興事業は一段落したものの、宮城県の人口は減り続けています。高齢化も進むなか病院や県営住宅の在り方をどうするのか、産業振興や住民の福祉などのうち何を優先するのかも課題です。
投票に当たっては、候補者の訴えや資質を見極める必要があります。
東北大大学院河村和徳准教授「(有権者は)自分の大事な争点を、これは譲れない争点を1つ2つぐらい決めて、それから候補者が何を言っているか吟味するのが一番リーズナブル」
県議選の投票率は下がり続け、4年前の前回は過去最低の34.8%でした。河村教授は、県議選は自分たちの未来を決める大事な選挙だと話します。
東北大大学院河村和徳准教授「だから選挙に行ってほしい。行かないで後で文句を言うのだけはやめようね、っていう話ですね」