宮城県加美町で建設中の風力発電施設をめぐり住民団体が契約の是正を求め町長を訴えた裁判で、原告側が「町長が是正の姿勢を示し裁判での役割を果たした」として訴えを取り下げる方針を示しました。

 加美町の住民15人は6月、町がJRE宮城加美と結んだ契約には財産を差し押さえる権利を限定するなど町に不利益な内容が含まれるとして、町長に契約の是正を求めて提訴しました。

 その後、8月の町長選で風力反対を掲げる石山敬貴町長が当選し、石山町長が11月に前町長が締結した契約には不利益な内容が含まれると認め、契約の是正を進めていると明らかにしました。

 原告の住民団体は会見を開き「町長が契約是正の姿勢を示し裁判での役割を果たした」として訴えを取り下げる方針を示しました。 原告側室谷悠子弁護士「裁判でできることはある程度やり切った。裁判が契機になって町の方向性が変わった」

 石山敬貴加美町長「原告側から提訴取り下げの意思を示していただいたということは、正直ホッとしております。引き続き将来にわたり、町が不利益を被らない契約を行うよう努める」