宮城県石巻市発注の公共工事をめぐる官製談合事件で逮捕された石巻市の職員は、復興事業を通じて業者と知り合い職員側から持ち掛けて入札情報を漏らしたとみられることが分かりました。
石巻市下水道建設課の職員星洋一容疑者(50)と寺内友和容疑者(46)が官製談合防止法違反などの疑いで、土木会社遠藤興業の社員、遠藤光弥容疑者(67)が公正な入札を妨害した疑いで逮捕送検されました。
星容疑者と寺内容疑者は入札の最低制限価格の算出基準となる設計書の写しを遠藤容疑者に渡し、石巻市が発注した工事を不正に落札させた疑いが持たれています。
捜査関係者によりますと星容疑者は、2013年ごろに震災の復興工事の視察などで遠藤容疑者と知り合い、設計書の写しは星容疑者が遠藤容疑者に持ち掛けて手渡したとみられるということです。
khbの調べで遠藤興業は2020年度以降、石巻市が発注した工事を一般競争入札で14件落札していますが、そのうち最低制限価格と落札額の差額が1万円以下と少額だったケースは8件もありました。
警察は、1月に遠藤興業を家宅捜索していて、余罪や事件の経過について調べています。