自民党の派閥の政治資金を巡る事件で、安倍派の会計責任者が嘘の記載をやめることについて「昔の幹部には何度か進言した」と法廷で証言しました。

 自民党の安倍派で会計責任者を務めた松本淳一郎被告(76)は政治資金パーティーの収入約6億7000万円について、収支報告書に嘘の記載をした政治資金規正法違反の罪に問われています。

 東京地裁で9日に行われた被告人質問で、検察側から嘘の記載をやめるよう進言したことはないのかと問われると、松本被告は「今の幹部ではなくて5年間仕えた幹部には何度か話したことはあります」と証言しました。

 また、前回の裁判でキックバック再開の経緯について「ある幹部の要望だった」と証言していましたが、幹部が誰かを問われると「前回、色々お話ししましたが、それ以降ご本人の方も仰らないようなので、名前については差し控えさせて頂きたい」と話しました。

 次回は来月9日午後1時半から論告・弁論が行われる予定です。