防衛省は2024年版の防衛白書を閣議で報告しました。ロシアが北朝鮮からミサイルなどを調達し、ウクライナ侵攻の戦力を維持していると指摘しています。

木原防衛大臣 「本年の防衛白書は、我が国を取り巻く安全保障環境や戦略3文書を踏まえて進めている、防衛力の抜本的強化のための防衛省・自衛隊の取り組みを、分かりやすくご理解いただけるよう、令和5年度の事象を中心にまとめております」

 防衛白書では、ロシアのウクライナ侵攻について「経済制裁により装備品調達に支障が出ている」とする一方で、「北朝鮮からの砲弾やミサイルの調達などにより、戦力を維持しているものとみられる」と指摘しています。

 中国については、ロシアの爆撃機との共同飛行や艦艇の共同航行を繰り返し行っているとして「さらに軍事的な連携を深めていく可能性がある」ことから「懸念をもって注視する必要がある」と記しています。

 また、中国側の軍事活動の活発化により、「台湾との間の軍事的緊張が高まる可能性も否定できない状況」との分析を初めて載せました。

 北朝鮮については2023年以降、固体燃料の弾道ミサイルの発射や衛星の打ち上げを行っているとして「質的な意味での核・ミサイル能力の向上に注力している」としています。