連日の暑さとジメジメした雨の影響が深刻になっています。スズメバチは早くも活発化。食中毒の警戒も高まっています。

■“危険生物”スズメバチ 早くも活発化

駆除業者 「これですね、コガタスズメバチの巣です」

 横浜市の住宅で車庫に巣を作っていたのはスズメバチです。

 駆除を始めると、ハチが次々と中から出てきました。かなり興奮しているように見えます。まだ、できてから1カ月半の巣。小さいうちに取ります。

総武ハチ駆除サポート 林節さん 「放っておくとまだまだ大きくなって、8月下旬には人の頭ぐらいになる」

 駆除開始から5分後。

総武ハチ駆除サポート 林節さん 「中、多いですね。これだけいたんですけど…。こんなに羽化しちゃっているので。ちょっと大きいの女王…。今、1段ですがタワーマンションみたいになる。暑いのが早かったのでハチの成長も早い」

 今年は例年より駆除依頼が来るのが早かったといいます。

総武ハチ駆除サポート 林節さん 「放っておくと目に見えるスピードで大きくなる」

 なぜ、猛暑でスズメバチの巣が大きくなるのでしょうか。

 駆除業者の林さんによりますと、例年ススメバチはゴールデンウィーク頃から巣を作り始めますが、今年は暖かかったためハチが目を覚ますのが早く、4月下旬には巣作りが始まっていたそうです。

総武ハチ駆除サポート 林節さん 「どんどん暑さが前倒ししていて、その分だけハチの活動が早まっている」

■梅雨時期に要注意「食中毒」対策は

 全国的に異例の暑さだった7月上旬。暑さだけでなく、湿度の高くなる梅雨時に増えるのが細菌による食中毒。

 仙台市では今月7日、ラーメン店で食事をした20代の男性8人が下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えました。保健所は食中毒と断定し、チャーシューやモヤシを回収したということです。

■「食中毒」プロの対策 テイクアウト要注意

 急増する梅雨の食中毒。特に気を付けたいのが弁当のテイクアウトです。

 厚生労働省は調理してから客が食べるまでの時間が長く、気温が高い時期は特にリスクが高まると注意を呼び掛けています。

 東京・日本橋で鳥めしが人気の弁当店。食中毒対策で活躍するのが…。

エビスフーズ 玉田孝行業務部長 「温度センサーで、温かいものが冷めているかチェック」

 シュウマイにフライなど温度を測ってから詰めていきます。

エビスフーズ 玉田孝行業務部長 「これで22℃、これは練り物ですね。これは大丈夫ですね」

 厚労省の基準では、調理場は湿度80%以下、温度は25℃以下に保つことが望ましいとされています。室温は16℃設定。

エビスフーズ 田中敏光代表取締役 「食べるまでの時間帯に、かなり高温になることが予想される。温度管理をする」

■「5℃」で保存 プロの食中毒対策は

 また、夏はハンバーグも気を使います。

 ハンバーグが食べられる都内のレストラン。タマネギをたっぷり使ったハンバーグはフワフワです。仕込みは別の店舗で行っています。朝、肉を配達に来た業者は店の冷蔵庫を開けます。

精肉店 「(Q.すぐに冷蔵庫に?)基本的には冷蔵庫に直接」

 業者が直接、冷蔵。特に気を使うのはハンバーグに使うひき肉の温度管理だといいます。

AOI 岩井浩二オーナー 「塊の肉より、ひき肉の方が食中毒が起きやすいので気を使う」

 また、合わせるタマネギも炒めてから急速に冷蔵するといいます。

 厚労省の基準である“HACCP”では、10℃から60℃が細菌が増えやすい危険温度帯とされています。

 でき上がったハンバーグの種。冷蔵庫の設定温度は…。

AOI 岩井浩二オーナー 「温度を5℃設定で保存している」      仕込み終えたハンバーグは東京・銀座の店に運ばれ、成型。おいしそうな焼き色が付いています。アツアツのソースを掛けて完成です。

 オーナーに家庭でも使える食中毒を防ぐ技を聞きました。炒めたタマネギやソースを扱う時のコツです。

AOI 岩井浩二オーナー 「氷を周りに入れてかき混ぜて、素早く冷めるように。もしくは扇風機の前に置いて冷ます」

 とにかくスピード勝負。ハンバーグを夏は生のタマネギで作るのもお勧めとのことです。