劇作家の三谷幸喜が自ら1983年に旗揚げした劇団「東京サンシャインボーイズ」を復活させ、30年ぶりの新作舞台制作の発表を行った。制作発表会見では、かつての「東京サンシャインボーイズ」の劇団メンバーが集結、三谷幸喜の新作舞台に30年ぶりに出演できる喜びを俳優陣が語った。

「東京サンシャインボーイズ」は、1990年代人気を博し“東京で最もチケットの入手が難しい劇団”と言われる最中、94年の公演を最後に「30年間の充電期間に入る」と宣言し活動を休止、”事実上の解散”をしていた。

今回“30年の充電期間”を経て、三谷が30年ぶりに「東京サンシャインボーイズ」としての完全新作舞台を手掛けることを決意、制作発表会見に臨んだ。

三谷は、新作タイトルを「『蒙古が襲来』です。舞台は、鎌倉時代で群像劇であり、時代劇であり、コメディーです」と説明。新作のあらすじについて「蒙古がやってくるその日の朝、何も知らない九州の漁村が舞台で、そこで繰り広げられるアットホームなコメディーです。何となくすごい傑作になる予感があります。日本の演劇史に残るものを作りたい」と名作誕生を予告した。

この新作には、梶原善や甲本雅裕、小林隆、宮地雅子ら、おなじみの劇団員が集結する。加えて、女優・吉田羊も出演することから、三谷は「(吉田は)研究生として参加してもらいます」と紹介。吉田は「研究生の吉田羊です。皆さんの中では一番の若手ですので、新人女優のつもりで頑張ります」と意気込んだ。

三谷は、劇団員の再集結を喜びながら「感無量というか、おじさんおばさんばっかりで、病院の待合室をみているようだなと思いますね。まさか本当に30年後に復活できるとは思っていなかった」としみじみ。劇団の完全復活について触れ、「この公演の後は、80年の充電期間に入ります。次回公演は2105年です。今世紀最後の公演をお見逃しなく!」と新作舞台の売り込みとともに、三谷幸喜らしい煙に巻いたようなジョークで会見会場を沸かした。