17日、5年ぶりに開催された鎌倉花火大会に16万人もの観客が訪れ、駅前など周辺は大混雑となりました。

 17日に開催された「鎌倉花火大会」。1948年から始まる古都鎌倉の夏の風物詩です。

 新型コロナウイルスの影響などで中止が続いていましたが、今年は5年ぶりに2500発の花火が海岸の夜空を彩りました。

 約16万人が来場し、鎌倉が大いに盛り上がった一日。しかし、なかにはトラブルも起きていました。

 開演の2時間前から多くの人でごった返す鎌倉駅。浴衣姿の人も目立ちます。

 そして、駅から花火会場へ向かう道路は人であふれかえり、コンビニエンスストアでは入場規制が掛けられ、店の前に大行列ができています。店内に入るのも列に並ばなければいけません。

 打ち上げ会場の海岸へたどり着くと、そこには砂浜を埋め尽くすほどの人。端から端まで人で埋め尽くされています。

由比ガ浜監視所OB 「夏は絶対必要です。鎌倉の花火です」

見物客 「子どもたち連れてくるのも初めてなので、きれいな花火がまた見られるのでうれしいです」

 しかし、この人の多さに驚く外国人も。

パレスチナから来た外国人 「10万人?多すぎるね。こんなのパーティーでしか見ないよ」

 そして、午後7時20分。いよいよ花火が打ち上がります。

 しかし、途中から風向きが変わり、煙で花火がよく見えません。それでも久しぶりの花火大会。多くの人から笑顔がこぼれます。

見物客 「(Q.花火はどうでしたか?)めっちゃきれいでした、最高!」 「やっぱり友達と見る花火は最高!」

 なかには家族と一緒に見られなかった人も…。

家族と合流できなかった人 「家族で来て夫と一緒に来たんだけど、人が大勢で夫とはぐれて、子どもと孫と会うつもりだったんだけど子どもと孫とも会えなくて1人で見たんですけど、でもきれいでした」

 近くに住んでいる女性は海岸で家族と待ち合わせをする予定でしたが、結局、誰とも会うことができませんでした。その理由が…。

家族と合流できなかった人 「いつもは家族と見てたんですけど、夫が船を目印にしていて、船が動いちゃって分からなくなっちゃった。でもサザンオールスターズの音楽を掛けて花火をバンバンやった時は最高にきれいでした」

 それぞれが思い思いに楽しんだ花火大会。しかし、終わると待っているのはやはり人の列です。

 花火大会終了後、会場の近くでは…。

 会場で出たごみは持ち帰ることになっていますが、自動販売機の横がごみ捨て場のようになり、帰る人が次々と捨てていきます。

ごみを持ち帰る人 「びっくりしました。『いかんね』『駄目だね』と思って捨てなかった」

 そして人々は駅へと向かいますが、近付くにつれてなかなか前に進まなくなってきます。

 駅前まで到着すると人が溢れかえり、駅の構内に入れなくなっていました。人の列は全く進みません。

訪れた人 「電車で帰ろうと思ったんですけどめっちゃ並んでて帰れない」 「花火は良かった。感動したが、これが想像できなくて…。いつすいてくれるのかなというのが分からない」

 なかには体調不良を訴える人も。消防によりますと、21歳の女性が嘔吐(おうと)や発熱など熱中症の症状が出たため、搬送されました。

 鎌倉警察署によりますと、駅前の列は終電前の午後11時すぎくらいには解消したそうです。逮捕者が出るようなトラブルはありませんでした。