防衛省は海上自衛隊での潜水手当の不正受給問題を巡り、自衛隊内部の捜査機関が、懲戒免職処分などを受けていた元隊員4人を逮捕していたと発表しました。

 自衛隊の捜査機関の警務隊は2023年11月、詐欺容疑などで元隊員4人を逮捕していました。

 全員、不起訴処分になったということです。

 逮捕された4人のうち、1人は処分される前に自ら退職し、3人は懲戒免職処分となっていました。

 防衛省は潜水手当の不正受給問題について、12日に公表しましたが、逮捕者がいたことは明らかにしていませんでした。

 その理由について、「一部の捜査が継続していたので公表する発想がなかった」と説明しました。

 また、人事を担当する幹部職員は、逮捕者が出ていることを把握していたものの、公表する内容に含まれていなかったことから、木原防衛大臣に報告しなかったということです。

 これまで防衛省は、不正の総額はおよそ4300万円と説明していましたが、捜査中の隊員や処分前に退職した隊員の不正額を合わせると5300万円を超える可能性があるとしています。