去年、北日本で観測史上、最も暑い夏になったのは近海の海面の水温が異常に高い「海洋熱波」が影響した可能性が高いことが気象庁と研究機関によって示されました。

 気象庁によりますと、去年、北日本では夏の平均気温が例年より3℃ほど高くなり、統計開始以来、最も高温になりました。

 これに関して気象庁と研究機関は今月19日、海洋熱波と呼ばれる海面の水温が異常に高くなる現象が影響した可能性が高いと明らかにしました。

 本来、房総沖から東に進むはずの黒潮が極端に北上したことで、北日本周辺の海域に海洋熱波が発生したとみられています。

 場所によっては平年より5℃近く高くなっている海域もあり、海洋熱波に伴って海面からの蒸発が活発になり、例年に比べて地表付近が高温多湿に保たれたと考えられるということです。

 現在も海洋熱波は続いていて、気象庁などは「今年も猛暑になる可能性はある」と注意を呼び掛けました。