パリからやってきた「逆輸入」型のおにぎりが今、注目を集めています。手ではなくナイフとフォークで食べるというおにぎり。その魅力に迫ります。

■パリで旋風“コロナ禍”で加速

 日本人にとって馴染みが深い「おにぎり」は今年、新境地を開こうとしています。

 東京、神奈川県、千葉県、埼玉県などに55店舗を構える「おむすび権米衛」。近年、売り上げが右肩上がりの専門店です。

「おむすび権米衛」商品本部 長田沙規子さん 「2年くらい前から毎年、過去最高売り上げを達成している」

購入客 「おすしはもう全世界で知られていると思うが、おにぎりも気軽でお手軽。ブームですね」

フランスから来た観光客 「オニギリ!ジャパニーズオニギリ、イズベリーグッド!」

 そんな“おにぎりブーム”は今、国境を越え、オリンピックの開幕が26日に迫るパリでも旋風を巻き起こしています。

 すしなど和食文化の定着もあって人気を博し、コロナ禍に「テイクアウトのしやすさ」がさらにブームに火を付けました。

「おむすび権米衛」商品本部 長田沙規子さん 「フランスでも毎日、行列ができていて、2店舗とも好調です」

 日本人気ベスト3は紅さけ、明太子、ごま高菜。パリは1位が同じさけ、2位はツナマヨ、そして3位はスパイシーチキン。これは海外店舗限定の商品です。

 そんなパリおにぎりが今、日本に逆輸入。「おにぎり」は新たなステージが始まろうとしています。

■パリ限定“オリーブ&玄米”

 24日に厨房で握られていたのは、あまり見慣れない具材。

調理スタッフ 「オリーブとドライトマトと塩昆布が入っている」

 トマトと塩昆布の旨味にオリーブの酸味がアクセントになった一品。26日から販売されます。

「おむすび権米衛」商品本部 長田沙規子さん 「パリ店でオープン当時から販売している『トマトオリーブ玄米』という商品。元々、パリ店限定だが日本にこのタイミングで初上陸させたい」

 去年、クックパッドが発表した「食トレンド予測2024」でも、なんと「パリおにぎり」をピックアップ。

クックパッド 広報部 小堀彰子さん 「(パリに)定着するにあたってフランス独自の発展を遂げている」

 そのおいしさがレシピの投稿なども手伝って拡散。

クックパッド 広報部 小堀彰子さん 「基本的にパスタに合うものは米にも合う。おにぎりの懐の広さですね」

 さらに、身近なスーパーにも流行の兆しが…。

 首都圏に61店舗を構える「東武ストア」でも先週、「パリ風おにぎり」が登場。

東武ストア 惣菜ベーカリー部 高橋亨さん 「しゃけはかなりバジルが香っている。あとはチーズとしゃけの塩味がすごくきいている商品。トリュフバターは甘みのあるおにぎりでしょうがが香っていて、トリュフも一緒に食べられる」

 コンセプトは素手ではなく、ナイフとフォークで召し上がれ。

東武ストア 惣菜ベーカリー部 高橋亨さん 「トレンドに乗っかって、パリに行った気分で食べてもらいたい」

 オリンピックイヤーの2024年は「パリおにぎり」が人気になるかもしれません。