日本とアメリカ、オーストラリア、インドで構成する「クアッド」の外相は覇権主義的な動きを強める中国を念頭に海洋秩序の強化などで連携していくことを確認しました。

上川外務大臣 「今後も価値を共有し、地域の課題を解決する意志と能力を有するこの4カ国が、地域が真に裨益(ひえき)する協力を企業や国際機関等とも連携を重ね、進めて参りたい」

 4カ国は共同声明を発出し、海洋秩序の強化による協力を打ち出しました。

 状況の把握から現場の法執行に至るまで包括的な協力を進め、その範囲をインド洋地域にも拡大します。

 また、ルールに基づく取り組みを支援するため、「日米豪印海洋法対話」を立ち上げることなどが明記されました。

 さらに、この地域において科学技術の分野でも4カ国が支援に向けた調整を進めます。

 パラオに対して、「オープンRAN」と呼ばれる通信ネットワークの整備や、フィリピンに対して、サイバーセキュリティー分野での能力構築の支援を行う方針です。

 上川大臣は「国際情勢が不透明性を増すなかで、日米豪印が地域のニーズに耳を傾け、課題解決を果たし続けていく」と強調しました。