能登半島地震の前から能登の姿を収め続けた写真家のデータが津波で家を流され水没しました。そのデータの復旧に成功し、「記憶の復元」として21日から展示が始まりました。

 展示されている写真は震災で大きな被害を受けた、石川県珠洲市出身の写真家・松田咲香さんが撮影したものです。

写真家 松田咲香さん 「被災地として腫れ物として扱われるんじゃなくて、もっと能登に来られるきっかけになればと思う」

 松田さんは震災前からおよそ10年間、能登の姿を写真に収め続けていましたが、津波で写真を保存していたハードディスクが流されてしまいました。

 専門の業者がおよそ6万点のデータを無償で復旧させました。

データ復旧会社の担当者 「全体の6割程度が復旧できたのでうれしく思います」

 震災前の美しい風景や能登の魅力を分かち合いたいという思いで実現したこの写真展は、23日まで開かれています。