27日に投開票される衆議院選挙、宮城4区の候補者の訴えや争点に対する考え方です。

 立候補しているのは届け出順に自民党の前職、伊藤信太郎候補(71)、れいわ新選組の新人、大林正英候補(60)、日本維新の会の新人、佐藤雄一候補(45)立憲民主党の前職、安住淳候補(62)です。

 区割り変更で選挙区が大きく変わった宮城4区は、大臣経験のあるベテラン2人に新人2人が挑みます。宮城4区は、区割りの変更で富谷市などの旧4区と石巻市などの旧5区の12市町村に再編されました。

 伊藤信太郎候補「必要な政策を実行し皆さんの思いを実現できるのはやはり与党、自由民主党公認の伊藤信太郎しかいない」
 旧4区で戦ってきた自民党の伊藤候補は、選挙区に加わった石巻市などで実績を強調します。自民党への逆風で厳しい状況に置かれていて、この日は党最高顧問の麻生太郎氏が応援に入りました。
 麻生太郎最高顧問「ここに生まれてと良かったと、ここで育って良かったと思えるような国にしたい。そうつくづく思うところです。その力をぜひ伊藤信太郎に与えてください」

 伊藤候補は、政治とカネの問題については一片の曇りもないと主張します。
 伊藤信太郎候補「政治倫理を確立し必要なルール改正を更に行い、政治への信頼をしっかり回復させてまいりたい」

 岩手県の釜石市議会議員を2期務めたれいわ新選組の大林さんは、第一に訴えるのは消費税の廃止です。
 大林正英候補「消費税の廃止。れいわ新選組としては、この1丁目1番地の問題すぐにでも経済に効果が出る。この問題を皆さんと一緒に取り組みたい。取り組もうじゃないですか」

 選挙カーを細い路地まで走らせ、自らポスターを貼りながら知名度アップを目指します。
 大林正英候補「東北が元気にならないといけない。日本を支えるために是非是非、日本を支える東北を皆さんと一緒につくりたい」

 日本維新の会の佐藤雄一候補は、石巻市議会議員を3期務めました。国の仕組みを変えていかなければいけないと主張します。
 佐藤雄一候補「社会保障制度の抜本改革をやっていかなければならない。それをやらないと日本という国が立ち行かなくなるのではないか」

 地元の石巻市を中心に、足を使って住宅地を歩き自らの考えを訴えます。
 佐藤雄一候補「少ない若い人で多くの高齢者を支えている、このいびつな仕組みをもう変えなくてはいけない、そのしわ寄せがきているのが今の現役世代、若い世代です」

 安住淳候補「第一党の立憲民主党が自民党に対峙するだけの勢力になってこそ、初めて政治は正常化致します」
 立憲民主党の安住候補は、これまで選挙区外だった塩釜市などをこまめにまわり「自民党は金権体質だ」と批判します。
 安住淳候補「裏金もらって何の罪にも問われなくて、また政権交代もしないで与党になったらまたふんぞり返ります」

 立憲民主党の野田代表も訪れ、安住さんを激励しました。
 野田佳彦代表「4区が安住御大であります。今回は選挙区が大幅に変わりましたので、新人のつもりで緊張感を持ってご本人も戦っていると思います」
 安住淳候補「新参者です新人です。骨をうずめるつもりで頑張ります」

 石巻市などを抱える宮城4区は、東日本大震災で大きな被害を受けその影響が今も色濃く残っています。
 有権者「今、震災後にはなかなか人のつながりがなくなってきたね。安心して生活できるような政治を取ってもらえれば」「まだまだ気持ちが(震災当時を)思い出すと、おっとなってきますよね。何かもう諦めてますよ、届かないんじゃないですか言っても」
 復興や被災地の将来についてどう考えているのか、各候補に聞きました。

 伊藤候補は、地域が希望を持てる施策を行っていきたいと話します。
 伊藤信太郎候補「被災された方が希望を持って未来に進める地域を作ることが必要です。そのためにコミュニティの再生生業の再生、新産業の創出こういったことも必要」

 大林候補は、震災からの教訓を生かせる地域になることが大切と主張します。
 大林正英候補「大災害が他の地域で発生した場合に、それを支える地域になる。東北が日本を支える場所になる。そういう気構えで日々の経済を回していく気持ちを持てば

 佐藤候補は、次に来る大きな災害に備えるべきだと訴えます。
 佐藤雄一候補「大災害が起きた瞬間は初動で混乱する場面がいまだにありますので、この辺に対応する作業を準備しておかなければならない」

 安住候補は、震災の教訓を伝承していく必要性を強調します。
 安住淳候補「地震や津波に対する心構えは、いまだにやっぱり他の地域よりもずっと高いと思う。これを風化させないこと。それをずっと伝承していって訓練を怠らない」