地震などの災害に備えドローンを使って離島に支援物資を届ける実証実験が宮城県塩釜市で行われました。
塩釜市で3日に開かれた防災に関するイベント。消防団による放水や炊き出しなどが行われました。
このイベントの中で行われたのが、ドローンを使い塩釜市内の離島に支援物資を届ける実験です。
仙台市と塩釜市が共同で行ったもので、非常食や水など25キロ分の物資を10キロほど離れた浦戸諸島の朴島に運びます。
11人が暮らす朴島はヘリコプターが着陸できる場所が無いため、災害時に船が利用できないと物資を運びこむことができません。
ドローンは福島県南相馬市から衛星通信を使って遠隔で操作され、自動で離着陸や運転ができます。
坪谷歩香記者「20分ほど前に離陸したドローンが今、島に向かって飛んできました」
届いた物資は島の住民が受け取ることになっていて、3日は住民がドローンから取り外す手順を確認していました。
朴島区長土井雄さん「朴島には広い土地がないので、東日本大震災の時もヘリコプターが着陸できなくて隣の島まで取りに行ったということがあったんで、すぐに塩釜から物資が届くということは非常に住民も安心できるかと思います」
実験に参加した会社によりますと、災害時陸路や海路が絶たれた際にもドローンで物資を届けることができるということです。
仙台市産業振興課小池伸幸係長「数十キロという重さの物資を運べたので、それに関しては実験としては手応えがあった。ドローンを含めていかに効率的に物資を運べるかというところは、防災DXを推奨する部署としても進めていきたいと思います」
ドローンで数十キロの物資を運ぶ実証実験は宮城県内で初めてということです。
今後、コスト面など課題を検証していくということです。