中国・蘇州市で去年6月、日本人親子らが切り付けられた事件で死刑判決を受けた男は公判ではほぼ発言しなかったことが分かりました。
外務省によりますと、蘇州の裁判所は23日、被告の52歳の男が「借金苦から生きているのが嫌になり、子どもを含む3人を殺傷した」として、求刑通りに死刑を言い渡しました。
日中外交筋によりますと、初回と判決の2回の公判で被告の男は自らはほぼ発言せず、弁護側と検察の主張のやり取りで終始したといいます。
公判では日本についての言及は一切なかったということです。
一方、事件が起きたバス停周辺では一部の日本人が転居したり帰国したりする動きがあるなど、7カ月が過ぎても影響はあるといいます。
現地の中国人女性 「どうして身近でこんなことが起きたのか。しかも突然子どもを手にどうして?という気持ちです。私も花を買いここに献花に来たことがあります。皆と同じく私もそうしたのです。本当につらかった」 「(被告が)憎い、本当に憎いです。私たちは法律が公正だと信じているので間違いはないと思います」
24日は中国・深セン市で登校中だった日本人男児が殺害された事件の初公判が開かれる予定です。