宮城県のインフルエンザ感染者数は2週ぶりに減少しましたが、依然として高い水準で推移していて引き続き警戒が必要です。高齢者施設も警戒を強めています。
東松島市のやもと赤井の里では、高齢者が入所して生活する特別養護老人ホームの他、高齢者が通うデイサービス、職員が高齢者宅を訪ねる訪問介護などのサービスを提供しています。
職員と入居者に現在、感染者はいませんが、12月末に職員の感染が続きました。
やもと赤井の里土井孝博施設長「職員もスタッフも感染すれば休まざるを得ないので、シフト変更が生じるため穴を開けないように協力しながら対応しているような状況」
デイサービスの利用者の中には感染した人もいて、施設では手洗いや換気など感染対策を改めて徹底しています。
今のところ、利用者への面会は制限していませんが、時間をなるべく短くしたり密室にならない広いホールで面会してもらったりするなど、感染につながらないように心掛けています。
やもと赤井の里土井孝博施設長「高齢者の方に関わる仕事ですので、入居されている方、利用されている方に感染症を広げないような工夫を引き続きしながらも、面会や外出も上手に感染症と付き合いながら継続をしていきたいと思っております」
インフルエンザで警戒しなければいけないのが重症化です。発症すると命に関わる「インフルエンザ脳症について医師に聞きました。
仙台市青葉区のかわむらこどもクリニックの川村和久院長はインフルエンザ脳症について、発症する確率は低いとした上で5歳以下、特に2歳以下の子どもがリスクが高いと話します。
かわむらこどもクリニック川村和久院長「小さい子では命を落とす率が20%から30%、障害や後遺症が残るケースも3割から4割と高い」
川村院長は注意すべき兆候として、子どもの言動を挙げます。
かわむらこどもクリニック川村和久院長「例えば何か変なことを言っている、熱にうなされているだけということもありますが、行動がいつもと違う。もっと緊急性があるのは、けいれんを起こした場合ですよね。けいれんを起こした時には、救急車を呼ぶという選択肢も考えて良いと思います。早めに対応することが、その後の生命や後遺症と関係すると言われているので」
インフルエンザの重症化を防ぐために、できることはあるのでしょうか。
かわむらこどもクリニック川村和久院長「インフルエンザの予防接種を今もできないかという親御さんからの相談もありますが、免疫がつくのに3週間から1カ月かかるので、次の流行には有効ですが医療機関によっては在庫があまり無い所もありますので、体調が悪い時には、集団生活に子どもを出さずにお休みさせるという事も他のお子さんを守るという意味では大事なのかもしれませんよね」