森友学園を巡る財務省の公文書改ざん問題を巡り、関連文書の不開示は違法と大阪高裁が判断したことについて、石破総理大臣は「判決内容を精査し、適切に対処する」と述べました。

立憲民主党 今井雅人氏 「今回の高裁の判決を尊重して上告はしないで、そしてある文書は全部、開示するということを財務省に指示していただきたい」

石破総理大臣 「判決内容をよく読みたいと思っております。よく精査をしなければなりません。人が1人亡くなった、本当に誠心誠意職務に精励しておられた方が亡くなったということは真摯に受け止めなければならない」

 財務省の文書改ざんを苦に自殺した赤木俊夫さんの妻・雅子さんが検察に提出された関連文書の開示を求めていた訴訟で大阪高裁は30日、1審の判決を覆し、「捜査に支障を及ぼすものではない」などとして不開示決定を取り消す判決を言い渡しました。

 国会で石破総理は「雅子さんと話をしたことがある」と個人的な関係を明らかにしたうえで、財務省に文書を開示するように指示するかどうかについては「判決内容を精査する」と繰り返すにとどめました。

 石破総理は問題が発覚した当時、政府が説明責任を果たすべきだと厳しい姿勢を示していました。

 そうした言動を踏まえ、開示を迫る野党に対して「政府の中に入ってみて気が付くこともある。断定的なことは申し上げない。法と証拠に基づいて適切な判断をする」と応じました。