中国の生成AIDeepSeekを開発した企業が、アメリカの対中輸出規制の対象となっている先端半導体を、第三国を迂回(うかい)して調達した可能性があるとして、アメリカ当局が調査を始めたと報じられました。

 DeepSeekはアメリカのOpenAIが開発した「ChatGPT」などをしのぐ性能の生成AIを低コストで実現したとして台頭し、アメリカのテック業界に衝撃をもたらしました。

 ブルームバーグ通信によりますと、アメリカ政府やFBI=連邦捜査局が、DeepSeekについて対中輸出規制の対象となるエヌビディアの先端半導体をシンガポールを迂回することで調達した可能性があるとして、調査を始めているということです。

 アメリカ政府はこれまで安全保障上の懸念を理由に、半導体をはじめとするアメリカの先端技術が中国の手に渡らないよう規制を強めてきましたが、DeepSeekの台頭でアメリカ議会ではトランプ政権に対して「抜け穴」対策を含めた規制強化を求める声があがっています。