フランスの有力紙「ル・モンド」は、ロシアに特派員を駐在させることができなくなったと明らかにしました。ロシア側はフランス政府への対抗措置だとしています。

 5日、ルモンド紙はロシア外務省から特派員の記者資格の停止を正式に通知されたと明らかにしました。

 このため、モスクワ支局を開設した1957年以来、初めてロシアに特派員を駐在させることができなくなりました。

 ルモンド紙は「前例のないことだ」と指摘し、「冷戦の最も緊迫した瞬間でさえ、この国の現実と複雑さを伝えるためモスクワを始めとする各地で取材を続けてきた」としています。

 ロシア外務省のザハロワ報道官は今回の措置について、フランス政府がロシアの日刊紙「コムソモリスカヤ・プラウダ」の記者のビザ発給を拒否したためだと説明しました。

 一方、フランス外務省は、ビザの発給を拒否したのはその人物が記者ではなくロシアの諜報機関のスパイだからだとしています。