高額な医療費の限度額を定める「高額療養費制度」の上限の引き上げ案を巡り、この制度を利用する人達が現役世代の負担が増えるとして、引き上げ案の見直しを訴えました。

 高額療養費制度は、がんや難病などで医療費が高額となる場合、患者の年収などに応じて設けられた上限を超えた分が後から払い戻される制度です。

 政府の予算案では社会保障費の伸びを抑えるために、負担する上限額を段階的に引き上げるとしています。

 6日、子育てをしながら、がん治療などで制度を利用する人達が会見を行い、「子どもにも影響がある」などと引き上げへの反対を訴えました。

子育てしながらがん治療を受ける水戸部ゆうこさん 「大病を患い闘病しながら精一杯、子育てをしている人たちからはしごを外すような政策」

 制度を利用しながら子育てをする人を対象に行ったアンケートでは、これ以上、負担が増えれば「子どもの進路変更を検討する」や「自身の治療を中断したり、回数を減らす」などの回答がありました。

 今後、厚生労働大臣に訴えていきたいとしています。