アメリカのルビオ国務長官が今月、南アフリカで開かれるG20(主要20カ国)の外相会合を欠席すると表明しました。

 G20の外相会合は20日から21日の日程で議長国である南アフリカのヨハネスブルクで開催されますが、ルビオ国務長官は5日、南アフリカが「非常に悪いことをしている」として、会合を欠席するとSNSで表明しました。

 その理由として、南アフリカが掲げる今年のG20のテーマがトランプ政権が批判するDEIと呼ばれる多様性や公平性の理念や気候変動対策と同じであることや南アフリカで私有財産の没収が行われているからだとしています。

 ルビオ長官は「アメリカの国益を推進するため、税金を無駄にしたり、反米主義を助長したりすることはしない」と強調しました。

 トランプ大統領は3日、土地を収用しやすくする南アフリカの新たな法律を巡り、白人を念頭に「特定の階級の人々がひどい扱いを受けている」と批判し、南アフリカへの資金援助を停止する考えを示しています。

 また、南アフリカ出身でもある実業家のイーロン・マスク氏も法律は白人農家に対する人種差別だと厳しく批判しています。

 G20の会合を欠席するというルビオ長官の判断は、こうした批判を受けたものとみられます。