2月22日は猫の鳴き声、ニャンニャンニャンの語呂合わせということで猫の日です。宮城県丸森町は猫の石碑、猫碑の数が84基と日本一です。
丸森町では石碑に刻まれた猫を猫神様と呼んでいるということです。猫碑研究の第一人者である石黒伸一朗さんに話を伺ったところ、丸森町の産業が大きく影響していました。
丸森町は養蚕が盛んで、全盛期の昭和初期には2100戸を超える養蚕農家がいました。蚕の天敵はネズミで、丸森町では蚕や繭を食い荒らすネズミを駆除するため猫を飼っていたということです。
日本最古の養蚕に関する説明書、蚕飼養法記には「家々にかならず能猫を飼置くべし」と記されて、蚕を守るため良い猫を飼うことを勧める記述があります。
養蚕が盛んな地域では猫を神様とする信仰が広がっていて、福島県伊達市ではネズミ除けに猫の絵を飾る家もあったというです。
丸森町で数百年にわたり愛され、2019年には猫神さまならぬねこ窯様、大きな猫の顔をしたピザの窯がお目見えしました。
2019年の台風19号で甚大な被害を受けた丸森町の新たなシンボルになればと作られました。
今では町おこしとして猫神様をモチーフにしたグッズや、どら焼きやもなかなど趣向を凝らしたお菓子も販売されています。
丸森町には、時代が変わっても町を支え続ける猫への感謝が残っています。